ハイウェイの彼方に・概要
原題:Adopt a Highway
公開日:2019年11月1日
監督:ローガン・マーシャルーグリーン(脚本兼)
時間:81分
あらすじ前半
21年間をカリフォルニアの刑務所で過ごしたラッセル・ミリングス。23歳で刑務所入りした彼は44歳になっている。
【出所】
優しい看守に見送られ、長い刑期を終え、遂に出所したラッセル。仮釈放の身の彼はバーガーショップで皿洗いや掃除の仕事を得て、一生懸命に働いている。
バスで通勤し、勤務先のバーガーと飲み物を持ち帰る。
あと数か月で仮釈放が終わる予定のラッセルは、経過報告をメールしてくれと言われるが、彼はメールアドレスなどを持っていない。
しかし担当の者にここで報告メールを送らないなど、面倒を起こしたらまた逆戻りになるから頑張って何とかしてと言われる。
職場の近くのインターネットカフェに初めて行ってみて、どうやって使うかを聞きながら、父の名前を検索する。父は2001年に心臓発作で亡くなっている記事を見つける。
店員はメールアドレスなどを作る手助けをしてくれる。
【赤ん坊】
風が強い夜、店長に勤勉ぶりが認められ、最後の閉めの鍵を渡され、ゴミを捨てに行く。店の前にある大きなゴミ箱へ行こうとした時、彼は何かの泣き声を聞き、恐る恐る蓋を開ける。
一度は閉めるものの、ゴミ箱の中に入り赤ん坊を抱えて助け出す。
ラッセルは赤ちゃんを部屋へ連れて帰ってしまい、バッグの中にあったメモには彼女の名前はエラだとある。
エラを一生懸命面倒みようとするラッセルだったが、エラがベッドから落ち、病院へ連れて行く事に。そこでエラを見つけたと記入した彼。
警察と児童家庭サービスの人間が見つけた経緯を聞くが、しどろもどろに見つけたのは今朝だと答える。
しかし後に無断欠勤をし、赤ん坊を見つけたのに通報しなかった経緯がばれてしまい、バーガーショップもクビになる。
あらすじ後半
【故郷へ】
エラと離ればなれになり、傷心のラッセルは長距離バスに乗り故郷へ向かう。 途中で乗って来たよくしゃべる女性と会話を楽しむ。
故郷へ着き、両親の墓を訪れ、そして父がくれた鍵を見せ、貸金庫を開けたいと銀行員に伝える。
身なりが汚いラッセルを始めは誰かわからなかったが、父は長い間銀行のお得意様だったようで、銀行の支店長が貸金庫を案内をする。
金庫を開けると中には一つの封筒が入っており、その中には手紙と鍵、親子の写真に、そして一枚の切手がある 手紙には息子を励ます温かい言葉があった。
そしてガレージを開けてみると、そこには・・・・。
見終わった人向けの感想
※ネタバレ含まれています
久々にホラーサスペンス以外の映画を見ましたが、しみじみして良かったです。
イーサン・ホークが主演で、監督がローガン・マーシャル=グリーンで、そしてプロダクションがブラムハウス。
赤ちゃんを見つけてからがもうハラハラドキドキで、バーガーショップのキッチンの端っこに赤ん坊を置いたままそこを離れたり、ベッドの隅に置いて寝かせたりして、見ててこっちが焦る。
しかも、刑務所入りの理由がマリファナを28gを所持しており、3回アウトだったから。
当時のカリフォルニアではどんな小さな罪でも3回罪を犯すと、終身刑か25年の長い刑期になったという。
エンディングがまた前向きで良かった。
銀行で金庫に何もないかと思いきや、父親からの温かい手紙がまた良かった。 鍵はガレージのもので、そしてこの1枚の切手チリアン・プラムで生計が立て直せるだろうとある。
不運の後のセカンドチャンスだと言い、後ろを振り向かず、世界へ飛び出せとある。 過去は変えられないが、この愛も変えられないと。息子に愛していると記されている。
そして父が残しておいてくれた高額の切手コレクションで生計を立て直せるようにしてくれていて、単純に良かったなぁと。そして、これから旅に出るラッセル。
前向きなエンディングで朝からほっこりできた映画だった。また時間も1時間ちょっとで長ったらしくなくてそこも良い。
そしてまたお金に執着がないのか、あのたった数日を過ごしただけのエラに信託を預けるんだけども、そこがまたこの映画の良いところだった。
ラッセルにはあのエラとの時間が何か物凄く意味をもてったんだな、と。 そして、イーサンホークめっちゃカッコ良い。若い時もカッコ良かったけど、今も全然カッコイイ。
個人的にはアサルト13要塞刑務所が好き。男の人って白髪があっても渋くて良いな。
【チリアン・プラムの切手】
そして、気になったので調べて見たら、あのチリアン・プラムの切手11000ドル、日本円にしておよそ1200万円の価値らしい。
刑務所暮らしで恐らくすっかり不器用になってしまったラッセルが、新しい人生を歩み始める最後の笑みが良かったよ。
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